子供の頃に観た、NHK教育テレビ(今はEテレか…)の番組を未だに思い出すことがあります。
「それいけノンタック」という番組、ご存知ですか?アラサーからアラフォーな方々ならお分かりになるかもしれません。
記憶だけでちょっと概要を書いてみます。
それいけノンタック
主人公はおでこに魔法のめがねを掛けた、のんびり屋さんのノンタック、という男の子です。
ノンタックは人形ですが、他は実写です。おばあちゃんか女の人か、確か女性と共演していた気がします。
街中などでは実写の中に人形のノンタックがいる、という子供ながらに違和感を感じながら観ていました。
それいけノンタック | 1980年代 | アーカイブス ブログ:NHK
ストーリーは毎回、何か困ったことが起きて、魔法のめがねを使って解決、めでたしめでたし…という抜群の安定感。
ということはノンタックは魔法のめがねがないと解決できない訳ですが、そこら辺は子供なので気が付いていませんでした。
で、その魔法のめがねを使うとすごいことが起こるのです。
「おでこのめがねで、デコデコデコリーン!」
とノンタックが大声を出すと、魔法のめがねが勝手におでこから目に「ひゅう~」と間の抜けた音を出しながら降りてきます。
するとふしぎふしぎ、目の前にあった「モノ」が人形になって喋り始めます。
私が覚えているのは、冷蔵庫と会話している場面でした。
上部の冷凍室に目が付いていて、冷凍室と冷蔵室の境目が口になっていたと思います。
どんなストーリーだったのかキチンと覚えていませんが、冷蔵庫の正しい使い方とかを、冷蔵庫ご本人からレクチャーして貰う、みたいな展開だったような。
「モノ」とのお喋りが終わると、ノンタックは割とドライにめがねを外していた気がします。
めがねを外すと、それまで人形劇は終わり、実写の「モノ」に戻ります。
子供ながらにそれに「切なさ」を感じていました。
めがねを掛けないとわからないだけで、本当は「モノ」だってお喋りするし、感情があるのだと思ったのです。
それなのに、ノンタックは用が済んだらドライにめがねを外します。
なんて薄情な野郎だ!
「モノ」に感情があるのなら
そんな「それいけノンタック」の影響なのか、ちょっと頭がおかしいのか、私はたまに「モノ」にも感情があると考えてしまうことがあります。
ぬいぐるみや人形ならご理解いただけるでしょうか。いきなりぬいぐるみや人形をゴミ箱に捨てるのは抵抗がありませんか?
私には目の付いたモノをいきなりゴミ箱に捨てるなんてできません。
ゴミ箱の中から悲しい目をしたぬいぐるみがこちらをじっと見つめて…なんて考えたら悲しすぎます。
「モノ」に感情があるのならきっと色々考えていると思うのです。
フライパンをガスコンロに置いて、火を付けて、油を入れて、温度が上がるまで待っている時、ついぼんやり考えてしまいます。
フライパン「盛り上がってまいりました」
とか言ってるかもしれません。
浄水器でコップに水を入れながら、ついぼんやり考えてしまいます。
浄水器「アルカリイオン水ブシャーーーー!!!」
とか言ってるかもしれません。
なんかしゃくなので、せっかくコップに貯めた水をつい、捨ててしまったりして。
浄水器「お、お、おいおい、マジかよ…サイコ野郎…」
とか言ってるかもしれません。
仕事で疲れてて、なんかつい浄水器に八つ当たりしたかったのです。実話です。
電車を待っている時もついぼんやり考えてしまいます。
山手線(内回り)「いつも混んでてすみません…」
私「すぐ降りるからええんやで」
東西線(上り)「いつも混んでてすみません…」
私「許さない」
JK時代に東西線で通学していて、ひどい目にあったので未だに許せません。
「モノ」が喋る時代
最近はお喋りする家電が増えているようですね。
SNSなどでも話題になっていましたが、シャープのヘルシオが「いつも使ってくれてありがとう!これからもよろしくね!」なんてことを言うそうで。
ちょっと欲しくなっちゃうじゃないですか…そんなこと言われるんだったら…。
残念ながら我が家の電子レンジはシャープだけどヘルシオじゃない、安いモデルなので残念無念…。
考えてみると、我が家には喋る家電がありません。
エアコン。洗濯機、冷蔵庫、炊飯器などなど、喋る家電は増えているのになぜなのか。
単に最新モデルに買い換えていない、というのもありますが。
家電、すなわち「モノ」が喋らなくても間に合っているからかもしれません。
だって私の中では喋っているのです。
と、キレイに着地したところで本音です。
喋るヘルシオ欲しいよう!!!!!!!!