例年より早く桜が開花し、緊急事態宣言が解除され、すっかり暖かくなりました。きっとみんな頭のどこかで『お花見』という言葉がチラついているでしょう。
私はお酒が飲めないし、アウトドア的なモノが苦手です。ご飯は屋根のあるところで食べたい。なので、いわゆる『お花見』をした覚えがありません。桜の木の下で飲み食いをして騒ぐ、あのお花見です。
そんな私でも桜を見るとなんだか心が動きます。普段はずっと家にこもっているのに、散歩をしたくなるぐらい、です。
しかも、普段の捻くれた私が正気を失ってしまうのです。この時期、死ぬほど桜の写真で溢れかえっているInstagramに、桜の写真をわざわざ投稿しまうのです。なんて恐ろしい…！
それくらい、桜というものは人の心に入り込んできます。
そんな桜に誘われて、3月下旬、緊急事態宣言解除後の平日にふらふらと上野公園へ行ってしまいました。根津に用事があったので、その途中、突然思いついて不忍池に行ってみたのです。
家族なのか、友人同士なのか、数人のグループはみんな楽しそうにお話したり、スマホを桜に向けてニコニコしたり。いわゆるお花見はしていませんでしたが、楽しそうでした。
一人で来ている人たちもたくさんいました。彼らはスマホを桜に向けて真顔で撮影していました。いや、マスクの下では微笑んでいたかもしれませんが。ちなみに私は終始真顔でした。
快晴！
桜！
写真を撮って満足したので、根津に向かってふらふらと歩いていると不意に猫ちゃん。精悍な顔つきでハスキーボイスなサビ猫ちゃんでした。
通り過ぎようとしたら、こっちを見て「ニ゛ャーーー」と言ってくるので、しゃがんで話しかけてみましたが無視。いいんです。かわいいから。
ここは上野動物園の裏辺りで、人通りの少ない場所です。でも交通量が多いので、ちと心配。こっちの心配をよそに、この子はまったく動じず。
強い（確信）
一人でしゃがんで話しかけてたら、家族連れが歩いてきました。女の子に不思議そうに見つめられたので、早急に立ち去りました。こんにちは！不審者です！
その後、根津で用事を済まして同じ道を通ってみましたが、サビ猫ちゃんはもういませんでした。不忍池の人たちは変わらず楽しそうに桜を愛でていました。
平日だったからか、そこまで混雑していませんでした。でも3月27日の土曜日にJR上野駅を利用したのですが、公園口はかなり混んでいました。みんな桜に引き寄せられたみたいです。
桜というものは怖いですね。ちょっと油断するとすぐ人の心に入ってきます。まるで猫です。ニャー。
